コンクリートマット(布製型枠)

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製品概要
歩掛表
施工手順/施工方法
施工実績
Q&A
コンクリートマット写真(法面保護)    

【コンクリートマット(布製型枠)工法】 とは、
透水性を有する二重織の袋状布製型枠に流動性モルタル又は、コンクリートを注入して、陸上および水中で版状にコンクリート体を成形する工法です。 法面保護、池や水路などのライニング、また海岸や河川、湖沼の洗掘防止などに幅広く使われます。
施工内容にあわせて水抜型・床版型・緑化型があります。

特 長


1.施工のスピード化

施工面にあわせたサイズで事前に工場で布製型枠を制作し、一度に広範囲の面積を地盤に密着させて施工するため、
 工期が短縮されます。


2.高強度コンクリートができる

型枠が透水性を有するため、注入コンクリートの余剰水が絞り出され硬化時間を早めて、高強度のコンクリート体となります。


3.適応性が高い

現場の状態形状に応じた寸法で工場加工を行うので、重機の進入不可能な場所でも、ポンプ配管が可能場所であれば
 容易に施工できます。


4.水中施工ができる

二重織の型枠なので海、河川、湖沼の護岸、護床での水中施工ができ、水替工事などの付帯工事が不要なります。
 省力化・コストの低減を計ることができます。

種類と用途


● 水抜型

上下二重織構造の水抜きタイプで、65mm〜150mm厚さの規格があります。各々の厚みに応じて等間隔に水抜き
 フィルターがあり、 フィルター機能により施工地盤の水抜ができて土砂の流失を防ぐため、法面の保護に効果があります。
 主に雨水、湧水を考慮する河川及び道路法面に使用されます。
 (河川法面保護/道路法面保護/三面張水路工/ダム法面保護)


● 床版型

上下二重織構造で遮水型の版状コンクリート体を成形でき、50〜500mmの厚さの規格があります。
 (農工業用水池/河川護床工/水たたき工/根固め工/護岸張石工/浸食防止工/船揚場)


● 緑化型

格子枠状に形成されたマットの中にモルタルを注入して、できあがった格子枠の空隙に芝を張り付けたり土のうを充填する
 ことによって法面の緑化に使用されます。(SMシリーズは植生可能なタイプ)
 (造成地法面工/道路法面工/調整池法面工)

コンクリートマットの種類(水抜型・床版型・緑化型)    

※ 他にも、ロープで連結し地盤の変形に対して屈撓性を持たせた「連結型」タイプもあります。

規 格


   平均厚み
  ( mm )
注入材料
 注入量
  ( m3/100m2 )
単位面積当たり重量
  ( kN/m2 )
水抜型 #65S 65 モルタル 7.8 1.4
#100S 100 モルタル 12.0 2.2
#150S 150 モルタル 18.0 3.3
床版型
#50F 50 モルタル 6.0 1.1
#100F 100 モルタル 12.0 2.2
#150F 150 モルタル 18.0 3.3
#200F 200 コンクリート 23.0 4.6
#300F 300 コンクリート 33.4 6.9
#500F 500 コンクリート 55.5 11.5
緑化型
#3060 130 モルタル 7.0 1.3
#6060 130 モルタル 5.5 1.0
SM50 50 モルタル 6.0 1.1
SM65 65 モルタル 7.8 1.43
SM100 100 モルタル 12.0 2.2

注入モルタル・コンクリート標準配合(参考)


  水・セメント比
   (%)
  (W/C)
単位量 (kg/m3 備考
セメント
  (C)
 水
  (W)
細骨材
  (S)
粗骨材
  (G)
注入モルタル
  (1:2)
60 600 360 1200 - 混和剤:AE剤・減水剤
 フロー値測定:18±3秒
 (Pフロート)
注入コンクリート 65 370 240 775 785 混和剤:AE剤・減水剤
 スランプ:22±3cm
 粗骨材最大寸法:25mm以下

※モルタルのW/Cは、60〜65%以下を目標とする。

物 性


項目 タテ ヨコ
引張強度 N/3cm (kgf/3cm) 1470以上(150以上) 1470以上(150以上)
伸度 (%) 10以上 10以上
引裂強さ N (kgf) 588(60.0) 588(60.0)

※試験方法はJIS L 1096

標準歩掛表 (布製型枠協会統一歩掛)


  法面勾配 1:1.2(40°)未満の緩い勾配                               (直接工事費100m2当り)
  種類 水抜型 床版型
  品番 65S 100S 150S 50F 100F 150F 200F 300F 500F
  平均厚 cm 6.5 10.0 15.0 5.0 10.0 15.0 20.0 30.0 50.0
注入材 モルタル コンクリート
適 用 数 量 m2 以上 330 320 230 350 320 230 160 120 70
材料費 布製型枠マット m2 100 100 100 100 100 100 100 100 100
注入材料 m3 7.8 12.0 18.0 6.0 12.0 18.0 22.9 33.4 55.7
雑材料 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0
マット
 敷設費
布製型枠世話役 0.20 0.20 0.20 0.20 0.20 0.20 0.29 0.29 0.50
普通作業員 1.20 1.20 1.20 1.20 1.20 1.20 1.74 1.74 3.00
モルタル・
 コンクリート
 注入費

布製型枠世話役 0.28 0.30 0.45 0.25 0.30 0.45 0.58 0.84 1.40
特殊作業員 0.56 0.60 0.90 0.50 0.60 0.90 1.16 1.68 2.80
普通作業員 1.12 1.20 1.80 1.00 1.20 1.80 2.32 3.36 5.60
機械費 コンクリートポンプ車 時間 2.23 2.40 3.60 2.00 2.40 3.60 4.58 6.68 11.14
小型揚水ポンプ 時間 2.23 2.40 3.60 2.00 2.40 3.60 4.58 6.68 11.14

※ 雑材料は(マット+注入材料)合計金額×2%

※ 雑材料とは、マット懸垂用の単管パイプ、レバーブロック、杭などの損料


標準歩掛適用条件

コンクリートマット施工断面図

(1) 法面保護工 L≒10m程度

(2) コンクリートポンプ車のブームが届く範囲内とします。

(3) マット懸垂用杭が、施工上必要な場所に設置できること。 ℓ = (L×0.2+1.0) 以上

(4) 施工法面内に障害物・大きな起伏がないこととします。

(5) 上記条件以外は別途とします。諸経費は別途計上願います。

施工手順

コンクリートマットの施工手順

施工方法


1.施工場所の状態確認

法面の不陸整正やマットを損傷させるような突起物の除去などを確認する。


2.施工準備工
 a.マット緊張用杭の打ち込み

マット緊張のため天端に杭を打ち込む。ただし、マットはモルタルを注入すると収縮するので、施工面積に対してモルタル注入
 による収縮分を含んだ寸法に製作されている。よって天端の杭は収縮分+1.0m程度の位置に延長方向2.0m程度の間隔で
 打ち込む(図1)。さらに杭に荷重が集中するので、荷重分散を量るため、鋼管などで横梁を入れるなど補強をおこなう。


コンクリートマットの敷設断面図

b.マット天端緊張用のパイプ挿

マット番号および数量を割付図と照合し確認する。マットを取り出し天端所定位置に置く。
 マット天端にはパイプ通しが縫いつけてあるので、その中に鋼管パイプを挿入し(図2)、マット延長方向の収縮分をたるませ、
 なまし鉄線などでマットをパイプに固定する。


c.マット敷設

マット敷設は所定の位置にマット下端部を合わせ、天端は収縮分を引き上げ挿入パイプにレバーブロックまたはロープを
 取付杭に固定する(図2)。その際タテ・ヨコの通りに留意しながら、縫い線を平行になるようにセットする。


d.施工区分 当木の設置

マットの施工計画区分を適格にするため、必要に応じ下部および側面に当木(コンクリートマットの種類によりバタ角、
 足場板など)を施す。


コンクリートマットの敷設図

3.モルタル(またはコンクリート)注入

モルタル(コンクリート)注入は、下部注入口より注入ホースを挿入し、順次上部注入口へ移行する。注入が進むにつれ
 マットは緊張するので、上部のチェーンブロックまたはロープを徐々に緩め、マットを下部にずらしてやる。


4.仕上げ

注入の完了後はマット表面の汚れを水洗いして仕上げる。ただし法面に出る注入口はカットする。養生は通常コンクリートの
 養生方法に準ずる。


施工実績


コンクリートマット施工実績(河川水路) コンクリートマット施工実績(調整池) コンクリートマット施工実績(ダム) コンクリートマット施工実績(造成地) コンクリートマット施工実績(道路法面-緑化型) コンクリートマット施工実績(港湾) コンクリートマット施工実績(調整池)

よくお問い合わせいただく質問と答え


Q:コンクリートマットを製作するのになにが必要ですか?

加工図が必要です。現場測量図→割付図→加工図の順に作成します。


Q:コンクリートマットの素材はなんですか?

素材はポリエステルです。


Q:生地の製品重量は?

おおよそ400g〜500g/m2程度です。


Q:コンクリートマット生地の耐久性はどのくらいですか?

外的要因に影響されるので、具体的な耐候期間は変動いたします。

あくまでも型枠として機能させますので生地の耐候性はなくなっても構造に影響はありませんし、

裏面(地山側)は耐久性を保持しています。

環境によって変わりますが、20年以上経過してもマットが残っている事例もたくさんあります。


Q:水抜き型とはどんな仕様ですか?

被圧水を軽減するためにフィルターポイントがあり、その部分にはモルタルは入らず背面水が染み出す仕組みになっています。

裏面排水を保持することが必要な場合は地山側に透水フイルターを敷設することが効果的です。

地下水位が低い場合はここから透水しますので床版型をお勧めします。


Q:緑化はできますか?

緑化の場合は緑化タイプやステップマットの使用をお勧めしています。

緑化材や緑化基盤材は別途工事で計上ください。


Q:使用されるのはどんな場所ですか?

ダム・調整池・護岸などの法面保護としてが一般的です。

また三面水路や林道の排水路で二次製品の施工できないところや護岸工、

水中構造物の洗掘防止対策や短工期で災害復旧の護岸保護工に使用されることもあります。


Q:どのくらいの勾配まで対応できますか?

基本的には1:1.5の勾配が標準になります。

急勾配の実績もたくさんありますが、滑動などにより施工上の難易度が高くなります。

また転倒などの恐れがあるので、抑止杭を打ったり部分的に表面から抑えたりするなどの対応が必要になります。

担当営業にご相談ください。


Q:流れのある場所での水中施工は可能ですか?

マットが固定でき、作業可能な場所であれば施工できます。潜水作業経験のある業者がお勧めです。

潜水作業にともなう多様な制限や施工時間の制限があるので、協議が必要になります。ご相談ください。


Q:河川の護岸工の場合、流速は何メートルまで施工可能ですか?

ガイドライン「美しい山河を守る災害復旧基本方針((公社)全国防災協会)」には、

ブロックマットで4m/s以内、連節ブロックで5m/s以内と記載されています。

流速に対するマットの厚み計算を行いますので、ご相談ください。

また流速がある中での施工は5m/s程度までが限界になります。


Q:海の場合水深は何メートルまで施工可能ですか?

歩掛上では、全面水中施工は水深5m以内になっています。

潜水作業に伴う多様な制限や施工時間の制限などもあるので、検討が必要になります。


Q:寒冷地の河川では寒冷地での河川では、凍上すると洗掘を受け、背面土が洗い流されて
   マットへの影響が懸念されます。対応策はありますか?

凍上深度を調査して被圧水量を予測し、被圧水と凍上に耐えられる厚さに設定すれば可能です。


Q:「布製型枠協会」の「布製型枠世話役」とはなんですか?

布製型枠協会が発行する『布製型枠工法 施工指導員資格証明書』を有する者で、現場状況に適した施工計画、使用材料

(布製型枠マット・注入材料・雑材料等)を確認し、確実な施工により施工品質を確保し、安全作業に徹する指導を担います。


Q:一日あたりの施工面積は何m2ぐらいですか?

基本的な施工量は布製型枠協会の「標準歩掛表」をご参照ください。

「布製型枠協会/協会統一歩掛」のページ→ http://nunokata.org/#anchor_mea

条件や施工班にもよりますが、モルタルの場合は40m2程度が目安です。


Q:取り壊し時の歩掛はありますか?

コンクリートマット(布製型枠工)としてはありません。

(公財)全国防災協会の災害復旧工事の設計要領「吹付法面とりこわし工」及び「構造物とりこわし工」が参考になります。


Q:普通作業員で施工できますか?

施工は可能ですが、コンクリートマットは経験や感覚で施工する部分が多いため、

  

現場作業員のほか施工指導員を置くことをお勧めしています。

  

筒先などの特殊な道具が必要なケースもあるため、その段取りも必要です。


Q:マットとマットの突合部の処理は必要ですか?

特にありませんが、マット背面には吸出防止材が必要です。

厚みが大きいタイプは伸縮目地材を挟むこともあります。


Q:施工時に隙間が開いてしまったらどうすれば良いですか?

隙間の大きさにもよりますが、注入材をそのまま詰めるか、マットに充填してから詰めるかなどの対応が考えられます。


Q:打設中にモルタルやコンクリートの供給が遅れた場合はどうなりますか?

連続して注入できなければ打継部に筋目が入ります。平面部では厚さの確保が難しくなります。


Q:冬季の養生方法は?

コンクリート示方書に準じます。寒中打設の条件に則しますが、法面部にブルーシートを張りジェットヒーターなどでの

養生を計画しますと火災防止やシートのめくれ防止に大変手間がかかります。

極寒施工に対する室内実験で打設後5時間以内に−0度を超えることがなければ養生の必要はありませんでした。

  

布製型枠工と一般のコンクリート打設とは異なります。施工条件に合わせた養生対策をご検討ください。


Q:モルタルとコンクリートの管理に違いはありますか?

モルタルの場合はフロー値、コンクリートの場合はスランプ管理になります。必要に応じて圧縮強度試験も行います。

管理方法に関しては、現場ごとに検討する必要があります。

基本的にコンクリートは納入プラントの試験室が実施しモルタルは現場担当がフロー値試験と供試体を取りますが、

モルタルの強度規定はなくフロー値のみ試験することが採用されています。


Q:モルタル強度の管理値はありますか?

特に規定はありませんが参考数値(実測値)があります。

モルタル約40N/mm2(4週)・コンクリート約40N/mm2(4週)【布製型枠協会歩掛表参照】

コンクリートに関しては、呼び強度以上(材齢28日)となります。


Q:200F以上の規格にモルタル注入は可能ですか?

平場であれば可能です。勾配がある場合は連続打設ができませんので、破裂する危険があります。

コンクリートをお勧めします。


Q:モルタルまたはコンクリートの配合規格はありますか?

注入モルタル・コンクリート標準配合(参考)

※モルタルW/Cは60〜65%以下を目標とする。


  水・セメント比
   (%)
   W/C
     単位量(kg/m3
     備考
セメント
  C
 水
  W
細骨材
  S
粗骨材
  G

 注入モルタル(1:2)

   60

  600

  360

  1200

  ー
混和剤:AE剤・減水剤
 フロー値測定:18±3秒
 (Pロート)

 注入コンクリート

   65

  370

  240

  775

  785
混和剤:AE剤・減水剤
 スランプ:22±3cm
 粗骨材最大寸法:25mm以下

Q:骨材の粒径は?

粗骨材の最大寸法は25(20)mmですが、平均圧20cmのマットの場合は15mmを推奨しています。


Q:モルタル注入タイプのマットに1:3配合のモルタルは注入できませんか?

条件(季節、厚み、現場状況)によっては注入可能ですが、布製型枠協会では推奨されていません。

注入材の配合に関してはご相談ください。


Q:圧縮強度の規定がありますか?

特にありませんが、参考数値(実測値)はあります。

モルタル約40N/mm2(4週)・コンクリート約40N/mm2(4週)

(布製型枠協会歩掛表参照)

コンクリートに関しては、呼び強度以上(材齢28日)となります。


Q:ポンプ車はスクイズ式・ピストン式のどちらがいいですか?ポンプ車の規格はありますか?

最後のひと押しができるのでモルタル注入の場合はスクイズ式が適しています。コンクリートの場合はピストン式も可能です。

規格は特に決まっていませんが、55〜60m3/h程度です。

また現場状況によっては小型車やロングブームの検討が必要です。


Q:揚水ポンプとはなんですか?規格は決まっていますか?

マット洗浄用の機材です。規格は決まっていませんが、エンジンポンプや2インチ(100 V)ポンプで積算しています。

現場状況によっては高揚程ポンプが必要な場合もあります。


Q:汚濁水の処理はどうすればよいですか?余剰水(ブリージング水)や強アルカリ水の対策は?

現場によってはカマ場を設けて沈殿処理した後に流したり、硫酸バンドなどで中和させてから流したりしています。

PH処理が必要な場合は、別途水処理装置などが必要になります。


Q:物価版に記載されていますか?

型枠(3)の布製型枠工に記載されています。



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